人生激辛ソムタム

風呂なしアパート20年の日々とタイ・インド

ROOM RENT

2001年5月。はじめてのパタヤ。ガイドブックにあったレックスマンションに向かう。行ってみるとハイシーズンで値段が上がっている。エアコンの部屋が560バーツ。探せばもっと安い部屋が見つかるのではないか。

荷物を担いで歩くが、暑くてすぐに疲れる。と、目の前のバーに「ROOM RENT」とある。訊くと250バーツ。ここでいい。簡単に決めた。

部屋は最上階だった。直射日光が差し込んでいる。扇風機だけで凌げるのか。それにバーの上ということは、夜どおし騒々しいのではないのか。こんな部屋で眠れるのか。

外に出ると、路地を入ったところでサワディーホテルというのが見つかる。エアコンの部屋がバーの扇風機部屋と同じ250バーツ。

バーに取って返し荷物を担ぐ。部屋を案内してくれた若い女性に「別のホテルへ行く」と告げる。女性のなにか言いたそうな顔を見て、逃げるように出る。なんだか申し訳ない気持ちになる。

数年前、ふいに思い出し、このバーを探してみたが見つからなかった。